立地も良し。賃料も良し。内見をしてご契約の段取りとなりますが、店舗物件では内見から契約までの間で必ずチェックしなければならないことがあります。
それはガスと電気。
飲食店や理美容室以外はガスは必要ないかもしれませんが、ミニキッチンのお湯はどうしますか?
電気で「動力」って?馴染みのない単語があります。
このコラムは飲食店向けに書きますが、すべての業態、特に新規事業開業する方はよく読んで内見に備えてください。
というのも、物件を内見をする方が、どのような厨房機器を必要としているのか、ガスの容量、電気の容量を把握していないことが多いです。
物件を契約した後になって「電気が足りない」という理由で解約となっても、多くのお金が戻ってきません。
内見の時に必ず調査をするアイテムです。
足りなさそうであればその旨を内見のお客様に説明します。
実は新規開業の人の殆どがここで躓きます。
少なくとも今働いている店舗の厨房機器の写真、ガスメータ、電気ブレーカの写真くらい撮影して持っていれば比較ができます。
電気には3種類の電気があります。
一般家庭でも使用している「3相100V/200V」よく「電灯」と呼ぶことがあります。
基本料金は安いのですが従量制の料金が高めに設定されていて、あまり使わない人にはオトクな料金体系になっています。
一方、「3相200V」と言われていて、よく「動力」と呼ばれています。
「電灯」と違い、基本料金が高いのですが、従量制料金が安くなっています。
200Vであっても「動力」か「電灯」かによってコンセントの形状も違いますし、取り替えて無理やり接続すれば機械が故障します。
電灯も動力も東京電力か小売電力事業者と直接に契約をして、料金を支払います。
3種類目は、ビル全体で高圧電力を一括で受電をして、テナント様に利用分を請求する方式です。
この場合でも「電灯」と「動力」がありますが、一般的に基本料金はテナント数で平等分配。従量料金も貸主様(殆どが管理会社)が検針をして家賃と一緒に振り込んで頂く方式になります。
さて「電気の容量が足りない」となった時です。
ビル全体で一括受電をしている時には比較的容易に増量できるかを調べることができます。
しかし、東京電力から直接給電の場合「〇〇Aまで供給できると『思う』」と回答してきます。『思う』って約束ではありません。
どうしても増量が必要で、確実な容量増の確約を必要とする場合には、有料で調査をすることになります。