侮らないで下さい。内見には貸主様がいることもあります

内見をしてお気に召して頂き、さぁ申込!
ところが与信審査もしていないで「審査落ち」ええっ!

理由は一つ。
貸主様のお気に召さなかった・・・訪ねてきたお客様を観察しておられたのです。

お客様は飲食業。
都内に数店舗のダイニングバルを営業されていて、ビジネス街から活気ある商店街での移転先を探しています。

何件もの不動産業者にあたっており、慣れがあったのでしょうか。
現地で待ち合わせの約束時間に来ません。電話をしたところ「渋滞で遅れて、駐車場が見つからない」とのこと。
しかしご当人。スタバのコーヒーを持って15分遅れでご到着。・・・熱そうに啜って飲んでいます。
どうやら、ここら辺りからボタンのかけ違いが生じていたようです。

私が名刺を差し出しても、自らが名刺を出さない・・・実は、殆どのお客様はお持ちではありません。
◇◇起業される方◇◇ すでにビジネスが始まっています。個人名刺は作ってください。

貸主様は私の名刺を無造作にズボンのポケットに入れていたと仰っていました。
小生への言葉遣いが横柄でした。正直言ってこのような方は多いです。
貸主様(2代目でお若いのですが)にタメ口で建物のことを尋ねておりました。
貸主様はここで審査にはお通ししないと決めていたようです。

小生が用意した「ぐるなび」の印刷を貸主様にお見せし、コンセプトの説明を促しましたが、売上の計画や、向上させる意欲の説明しか頂けませんでした。

申込書の記入も乱雑な文字で判読しづらい。登記が半年も前のものを断りもなく提出する。などなど。

躓く原因は所々にありました。
貸主様は「お客様商売をする人の物腰ではありません。どう見ても歳上である不動産屋さん(私のこと)への言葉遣い。わたし(貸主様)を管理会社の人だと思って見下した物言い。とても長続きできる人とは思えません。あの調子でスタッフへ対応していればお店の雰囲気が想像できます。わたしはその様なお店には行きたくはありませんし、その様なテナント様に入って頂きたくはありません。」
と、キッパリ
「・・・やはりそうですか」

与信に不安がある理由や、融資が出ない理由で出店できないケースがありますが、こんなことでせっかくお気に召した物件に出店できないこともあります。お気をつけ下さい。

内見の時には、家主様へ分かるような「お店のコンセプト」、「飲食店のメニュー案」などがあれば、貸主様の心象は良くなります。
「ダイニングバル」と紹介するよりも、具体的に「イタリア料理をメインに、ワインにこだわりを持ったお店にします。」と紹介できる方が良いです。
プロであるチェーン店の店舗開発担当者様は、いつでも会社情報、お店のコンセプトを持参しています。
チェーン店と出店を競う場合に選ばれるのは「安心な」情報を提供して頂けたチェーン店になりがちです。
積極的に貸主様にお店をアピールすることが重要です。

審査の不承認の理由は伝えませんので、このコラムのお客様も出店できなかった理由はわかっておりません。

ほかに管理会社、貸主様から審査通らないケース
・ご連絡が滞りがち。
 特に女性。営業電話を嫌悪?
 電話に出られなくても、ショートメールは対応できませんか。
・不動産屋を使い走りと思っている
・突然な内見、現地調査日時の変更
 物件探しの優先順位が低いと思われます
・現地待ち合わせに遅れる
 土地勘がないか、予め周辺を下調べをしてから内見するのであれば、遅れることはありえません。
・自己紹介ができない人
・数人で来ていて、無愛想な人がいる
・お店のコンセプトや、来客のイメージを話せない人
・提出するべき書類が無断で遅れる

チャンスを自ら失うようなことは避けるようにして頂きたいと存じます

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